S-AIR Award(レジデンス派遣プログラム)で、Sa Sa Art Projectsとの連携によりカンボジア・プノンペンに滞在中の風間天心さんから、滞在記が届きましたのでご紹介します。
※風間さんの滞在記は随時届き次第、更新予定です。
1/18(木) 【カンボジア滞在1日目】
プノンペン国際空港で直接VISAを取得して、無事入国できました。僕の滞在先はカンボジアの首都であるプノンペン市内にあります。
空港へ迎えに来てくれた El Leng と共に「トゥクトゥク」で滞在先の「Sa Sa Art Projects(以後SSAPに省略)」へ。
SSAPでは、常駐している「Dara」と「Lyna」が迎えてくれ、軽く施設を案内してくれました。
僕にはベッドルームとスタジオが与えられ、他にはギャラリースペースや事務所があります。
SSAPのスタッフやアーティストらと一緒に夕食へ。いきなりバイクのニケツです 笑。こちらには信号があまりなくて、交差点では、ほとんど「勘」で譲り合っています。
カンボジア料理を堪能して、本日は就寝。
さすがに雪国(-10度)から南国(33度)への移動は体にこたえます…。
1/19(金) 【カンボジア滞在2日目】
少し疲れが出てきたので、スタジオで荷物の整理をしてから、近場を歩いてまわりました。町を歩いてすぐに気になったのが「電線」の異常な重複。
そして道には「歩道」という存在がありません。みんな移動はバイク(2~3人のり)か車のみで、歩いている人は皆無です。むしろ歩行者が車の邪魔になっている気がしてきます。
10分に一度の確率で、「トゥクトゥク」や「普通のバイクに乗っているおっさん」に「乗ろうぜ!」と声をかけられます。
とにかく全ての距離が近い。身体的にも、精神的にも。多くの場所が舗装されていないので、境界線が曖昧です。
そのため、人—バイク—車—動物、全てが接触スレスレで動いている感じ。行き交う人どうしの境界線もすごく曖昧で、こちらが距離をはかる間も無く、瞬時に親しみが生じます。
1/20(土) 【カンボジア滞在3日目】
現在SSAPで展示しているタイのサウンドアーティスト「Arnont Nongyao」がワークショップを行うので、スタッフのバイク(ニケツ)に乗ってついて行きました。
ワークショップ会場はスタジオから遠く離れていて、いわゆる「郊外」の雰囲気。会場は普段、撮影に使われるスペースらしく、想像していたよりもずっと広いです。
日用品などを使って、音とリズムを身体感覚で感じる「サウンドワークショップ」。
ワークショップの準備中に、僕はちょっと外へ出て、あたりを歩きます。
近所の子供たちがサッカーをしてはしゃいでいたり、隣の商店のおばちゃんは、カップヌードルに黙ってお湯を注いでくれたり、市街地よりも更に親密な空気です。
街並みの中に突然、だだっ広い空間が現れます。高いビルも時折現れますが、ほぼ未完成。全てが現在進行形で作られている最中です。
夕方からはタイの映像作家「Pathompong Manakitsomboon」のアーティストトーク。
映像作家なので、同じくタイの映画監督「アピチャッポン」の名前が出たりして、過去の映像作品から文脈をたどるような内容が多く、アートに詳しくない観客は途中から少し退屈している様子でした。彼の作品は魅力的なので勿体ないな、と。
夜は川辺にある店で打ち上げです。
2人のタイ作家以外にもカンボジア外からアーティストが訪れていて、アジア周辺国のアーティストは頻繁に行き来して活動しているようです。
今夜はカンボジアへ来てはじめて日本人の方と会い、新たな情報をたくさん得ました。滞在中の活動にも広がりが出そうです。
1/21(日) 【カンボジア滞在4日目】
日曜日なので、イオンモールへ行きました。歩いて。どこのお店も日曜営業していますが、やはりイオンは家族連れで混雑していました。
1.9ドルショップで生活雑貨を購入。短期滞在者には非常に助かります。ちなみに現在、約「1(アメリカ)ドル = 110(日本)円 = 4000(カンボジア)リエル」。食事やタクシーなど多くの支払いは、ドルで支払ってリエルのお釣りがきます。
旧正月・春節(2月中旬)が近いので、いろんな飾りが売っていました。
春節は中国のイメージですが、文化的には様々な形で中国との交わりを感じます。植物への強引な飾りつけはどこの国も同じですね。僕は嫌いじゃありません。
ずっと気になっていたスタジオ向かいの派手なビルは「カラオケ」だそうです。
ただし「KTV」という、いわばキャバクラのような営業スタイルのお店。はじめて知りましたが、いかがわしい雰囲気は十分に感じとれましたヨ。
※バイクの二人乗りで、スタッフとも一気に親しくなりそうですね!次回更新もお楽しみに〜!