AIR CAMP二日目は、朝から札幌市内ツアーです。
S-AIRは、滞在場所や展覧会場所、制作場所などを所有していません。必要に応じて、他の機関に協力や連携をお願いすることになり、地域とのつながりが欠かせません。
そういったフレキシビリティが、S-AIRが今日まで運営を続けてこられたポイントの一つかもしれません。
参加者に混じって、講師の方々も何名か参加していただいています。
一ヶ所目は昨年の札幌国際芸術祭の会場にもなった、札幌市資料館のSIAFラウンジ。ちょうどクワクボリョウタさんの展覧会も開催中です。芸術祭後は、市民レベルでの現代美術の勉強会なども行われています。
http://www.sapporo-internationalartfestival.jp/siaflab/
お次はメーカーズベース。都市生活にDIYをグッと身近にする、今年できたばかりの素敵な施設です。
木工や金工、陶芸やテキスタイル、レーザーカッターなども揃って、設備の充実ぶりでは他の追随を許しません。クリエーター垂涎のスペースです。
http://makers-base.com/sapporo/
現在滞在中のS-AIRアーティストも、アトリエ代わりに利用しています。
そこから街の中心部へ移動して、500m美術館。
過去にはS-AIRの招聘アーティストが展覧会を行ったこともあります。
そして本日のメイン会場、北海道教育大学 アーツ&スポーツ文化複合施設 HUGです。
http://www2.hokkyodai.ac.jp/iwa/user/?uid=h_universal_gallery
招聘アーティストのシュミートとキュレーターのミヒュレットから、開催中の展覧会について説明を受け、やっと午前の予定が終了、お昼休憩です。
HUGを会場に、午後からはアジアフォーラムが開催されました。
カンボジアからリノ・ヴース、ベトナムからディン・Q・レをお呼びしています。
どちらも一線で活躍するアーティストでありながら、母国でレジデンス等を行うスペースを運営しているので、両方の側面からレクチャーをしていただきました。
まだあまり知られていない、東南アジアのアートシーンについての興味深いお話や、質疑応答が飛び交います。
お次はポーランドから、モニカ・ソフのフスカのレクチャー。
現在は世界的な大作家のソフノフスカですが、なんと若い頃にレジデンシー・アーティストとしてS-AIRに滞在していたのです。
滞在当時の話や、その後のこと、アーティストがAIRを経て、どのようにキャリアを積んでいくのか、というトピックでレクチャーをしていただきました。
北海道立近代美術館から、学芸員の穂積利明さんをお迎えして、ソフノフスカ作品の変遷についてもお聞きしました。
その後は懇親会、二次会、三次会、、、と続き、札幌の夜は更けていきました。
(市内ツアーの写真は参加者の田村さんからお借りしました、ありがとうございます!)