S-AIR Award: 風間天心さんカンボジア滞在記②

S-AIR Award(レジデンス派遣プログラム)で、Sa Sa Art Projectsとの連携によりカンボジア・プノンペンに滞在中の風間天心さんから、滞在記第二弾が届きましたのでご紹介します。

国立博物館やパゴダ巡りなど、精力的に視察をしている模様。アーティストで僧侶でもある天心さんの眼に映る、寺院とその周辺の風景をお楽しみください。

※風間さんの滞在記は随時届き次第、更新予定です。


1/22() 【カンボジア滞在5日目】

2/1SSAPで予定しているアーティスト・トークのために、通訳を紹介してもらいました。その後、僕の世話役をしてくれているDara にモバイルショップへ連れていってもらい、カンボジアでの電話番号を取得。

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帰りに「独立記念塔」へ。1958年にフランスからの独立を記念して建てられたもの。

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その隣にはノロドム・シハヌーク前国王の像。

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動乱期に2度、王、首相となり、大統領にもなった。

いくつかのリエル紙幣に肖像が描かれています。

1/23() 【カンボジア滞在6日目】

iPhoneに入れたアプリ「PassApp Taxi」でトゥクトゥクを呼び、国立博物館へ。道で声をかけてくる流しに乗ると倍くらいボッタクられたりするので、ちゃんと距離計算してくれて安心です。

博物館は「プレ・アンコール期」「アンコール期」「ポスト・アンコール期」の3セクションに分かれています。造形的側面からも歴史的側面からも充実した内容です。

館内は撮影禁止なので、入口にある「ガルーダ像」のみご覧ください。

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ガルーダはインド神話に登場する架空の動物で、日本でいう「天狗」。最近なら「鳥人」です。

日本でいう修学旅行生みたいな集団にぶつかりました。

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若い僧侶たちもチラホラ見かけます。

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仏像の歴史を勉強しにきているのか、仏像を拝みに来ているのか判断が難しいところですが、たぶん前者です。ガイドに案内されていたり、写真を撮ったり、たまに携帯で話したりしています。

博物館なので当たり前の行為なのですが、オレンジの僧衣だと気になってしまいます。「博物館・美術館で鑑賞する仏像」と「お寺で拝む仏像」のちがい。これは日本でも同様に起こりうるギャップです。

博物館の隣には国立芸術大学があり、その横には絵画などを売る店が並んでいます。

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古い佇まいのお店にはよく、中国由来と思われる漢字が書かれた「神棚」らしきものがあります。ここのお店にも絵画に埋もれて2つあります。奥の右上と真中下。

1/24() 【カンボジア滞在7日目】

今日はカンボジアの「Buddha’s Day」です。「満月、上弦、下弦、新月」のタイミングで月に4回あるようです。

プノンペンの名前の由来になっている「ワット・プノン」へ。

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「ワット」はお寺全体、「パゴダ」は仏塔。(日本では「五重の塔」など)のことを指しますが、みんなお寺のことを「パゴダ」と呼んでいる気がします。

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内部はそれほど広くありませんが、装飾が美しく、「プンピアット」という打楽器の合奏も相まって、日本のお寺とは少し違った趣があります。祭壇の前にはひっきりなしに人が来て、合掌した状態の手に線香を持ち、熱心にお祈りをしています。

そこから程近い「セントラルマーケット」へ。プノンペンには沢山のマーケットがありますが、このセントラルマーケットを中心にして町が広がっています。

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大きな建造物では装飾品が、周辺では衣類や食品などが売られています。

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全体を覆い尽くす「緑のネット」が屋根代わりになっていますが、カンボジアでは工事現場や建築用ネットにも全て同じ緑のネットが使用されています。

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夜はSSAPのスタッフに誘われて「フレンチ・インスティチュート(Institut Francais-Cambodge)」へ映画の上映会に行きました。

ここでは毎日のように各種イベントが行われており、今週はカンボジア映画週間だそうです。今日の上映会は「Golden Slumbers」という映画で、若干34歳のDavy Chou」監督による2011年の作品。彼の祖父は有名な映画プロデューサーだったそうです。

1960(初のカンボジア映画)1975(クメール・ルージュの到着)の間に制作された400本の映画は、現在30本しか残っていないそうです。

クメール語からフランス語への翻訳なので、内容は正直よくわかりませんでしたが、残念。

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1/25() 【カンボジア滞在8日目】

先日のトークで知り合った日本人の「Poco」さんに案内してもらい、プノンペンのパゴダ巡り。

最初のお寺は「Wat Thann」。入口付近では、障害者が工芸品などを制作しています。こちらのお寺では、僧侶だけでなく、寺男や様々な職種の人たちが敷地内で生活しています。

食堂に入ると机が並んでおり、ここで僧侶が食事をするそうです。

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僧侶の食事はいわゆるお布施で、僧侶が食べ終わると今度は、家や仕事のない貧しい人たちが食べるようになっています。

このパゴダでは、たくさんの僧侶が生活しており、あらゆるところに僧衣が掛けられています。

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次は「Wat Preahyouvong」。入口には沢山の神棚が並んでいます。

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これは家の中にではなく、家の前に置くものです。大抵は黄色や金色をしていますが、大きさや装飾、色合いも様々。

すぐそばで、女性が色塗りの作業をしていました。他の場所でも女性がお寺の装飾を作っていました。

ここのお寺の本堂に辿り着くまでには、狭い路地が入り組んでおり、沢山の家が並んでいます。

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それぞれ簡単な食材やお菓子、雑貨などを売っており、このお寺の周辺で一つの町ができています。

3つめは「Wat Botum」。ここはかなり大きなお寺です。建物も大きなものが沢山建っています。その中でも特に広いホールのような場所へ。

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金色に輝く正面の仏像と、天井一面に描かれた絵にも圧倒される空間でした。ここはかなり大きな儀式が行われる場所のようです。

最後に訪れたのが「Wat Ounalom」このお寺では、仏教だけでなく、ヒンドゥー教や様々な文化の影響を受けたもので溢れています。裏手にはカンボジアで亡くなった日本人2名のお墓がありました。

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一人はボランティア活動家、一人はジャーナリストです。いずれも「クメール・ルージュ」時代に亡くなっています。

1/26() 【カンボジア滞在9日目】

何度も近くを通っていましたが、やっと「王宮」の中へ。

今日は王様がいないので、中へ入れる場所が多くありました。英語ガイドに案内されて、「王宮」と、その隣にある王室の仏教行事が行なわれてきた場所「シルバーパゴダ」を見学しました。

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シルバーパゴダの名前の由来は、床一面に銀のタイルが敷き詰められているからです。

カンボジア人の大半は仏教徒ですが、王室では今も「仏教」と「ヒンドゥー教」両方の儀式があり、それぞれの衣装や道具も同様に揃っているそうです。

シルバーパゴダの壁面には360度、壁画が描かれており、多くの部分が風雨による侵食を受けています。

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少しずつ修復し続けているのですが、修復費用が追いついていないそうです。

夜は国立博物館で毎晩行われている「プラエ・パカア」を鑑賞。

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民間の芸術団体「カンボジアン・リビング・アーツ」による様々な伝統舞踊が見られるショーです。

この団体のアーティストたちも、もともとSSAPがあった「ホワイトビルディング」にいたそうです。「ホワイトビルディング」については後ほど改めて紹介します。


※寺町の雰囲気は、日本と似た印象を受けますね。次回更新もお楽しみに〜。

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