S-AIR招聘作家2名&小川希氏によるトークイベント「AIRがみちびくところ」

11月29日(土)14:00より、アーティスト2人のトークと、Art Center Ongoing代表の小川希氏を迎え、これまでや現在取り組んでいる活動についてのレクチャーを行いました。

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トゥーは、過去の作品の紹介や、十勝での制作体験について話しました。
今まで15回も世界中のレジデンスに行っているが、一回のレジデンスで2カ所ははじめて。
通常のレジデンスだと展覧会のために作品を作るためだけに滞在するが、今回のレジデンスでは、その土地での自分の生活もあって、ここに住んでいるかのように生活しながら制作するレジデンス体験だった。この経験ははじめてで、特別だったと話していました。

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リンジーは、フィリピンのアートの紹介と、自分の作品の変化がどのようなきっかけで起こったかを話しました。

フィリピンの美術は、先住民族のテキスタイルなどがありました。スペインの侵略と共に西洋絵画が入って来ました。1920〜30年代からは、西洋絵画の文脈を受けつつも、フィリピン独自のスタイルで描く作家がでてきたそうです。
リンジー自身も、大学を卒業するまで写実的な絵画を書いていましたが、卒業してからスタイルが変わり、更に、2009年の台風と洪水の時に、自分の作品が水没でダメージを受けてから、自分の過去の作品を壊して新しい作品を作り始めました。それから、美術作品の価値や、作る側と鑑賞する側の関係性等に興味を持ち始め、現在の作風に繋がっています。

これから東京での滞在が始まりますが、札幌の今回の作品では、自転車、キャラクター(ゆるキャラ)、などから着想を得た様子。

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そして、今回のレジデンスの連携先でもあるOngoingの小川氏は、美大に行っていた頃、お兄さんがいたベルギーを拠点に、ヨーロッパを旅した経験がきっかけでアートセンターについて考えることになったそうです。

ヨーロッパでは、どこの小さな街にもアートセンターがあってにぎわっているが、なぜこれが日本にないのか、日本でもできないか?という発想から現在に繋がる活動が始まりました。
最初はアーティストを集めて廃校などでアートプロジェクトを展開し、その後アートセンターを作ることになったそうです。経営危機の波もありつつ、今は沢山のイベントや、2013年4月からはレジデンスをはじめ、国内外からアーティストの受け入れを行っています。

現在は、進藤冬華さんなど、北海道のアーティストを含む6人前後の国内のアーティストをフィリピンに派遣してアートプロジェクトを展開しています。

今回のレジデンスでは、Ongoingとフィリピンのつながりから、公募によってリンジーが招聘されました。

 

最後に、S-AIR代表の柴田を交えたクロストークでは、AIRのみちびくところをテーマに、それぞれの活動を始めたいきさつやハプニングなど、レジデンスに関する様々な話題で盛り上がりました。

土地の違いに関して話していた内容では、東京ではアート以外にも選択肢が沢山あるために、以外にも人を集めるのが難しかったこと、小川さんが見たヨーロッパのアートセンターに集まる人々は、他に行く所がなく、と話していました。

OngoingもS-AIRも、それぞれ紆余曲折、様々な時期を経て独自のコミュニティーを形成していった経緯があり、その土地それぞれで発展を遂げていくには、それぞれの独自性をもう一度見つめ直す必要があるのかもしれません。

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